マットとは額縁に入れる縁取りのことを指します。作品が直接、面材(ガラス板、アクリル板など)に触れると傷んでしまう恐れがあるため、マットを使って面材との間に隙間をもたせ作品の質を保ちます。
マットには、トリミング(作品の一部分を隠す)効果や、色により作品を引き立てる効果などがあります。作品に合ったマットを選べば本来の作品以上の魅力を引き出すこともできます。
- マットの色によって作品の印象は変わってきます。以下で一部をご紹介します。
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・【白・クリーム】どんな作品にも違和感なくとけ込む
・【作品と同系色】落ち着いた印象になる。
・【作品と反対色】印象的だが、お互いの色を補い調和も保つ
・【作品の差し色】色の調和をとりつつアカ抜けた印象になる
1.作品の『長辺(X)』×『短辺(Y)』のサイズをミリ単位で測ります。
2.窓抜きサイズを測る
作品の『長辺(X)』×『短辺(Y)』より10ミリずつ引いたサイズがマットの『窓抜きサイズ』となります。
(例)作品サイズが520×350mmの場合…中抜きサイズは510×340mmとなります
3.額縁サイズを決める
『窓抜きサイズ』よりも『長辺・短辺』共に50ミリ以上大きなサイズの額縁を選びます。
マットカッターの性質上、50ミリ以上大きなサイズに関しては
(例)額縁の長辺が560mm以上・短辺が390mm以上 上記のサイズ以上の額縁を選ぶ必要があります。規格『半切』サイズだと…額裏内寸が「545×424mm」なので、長辺が足りません。規格『三三』サイズだと…額裏内寸が「606×455mm」なので、長辺短辺ともに上記のサイズを上回っています。
4.あとは、作品を収めて完成です。
額縁の名称について
デッサン額縁などの基本的な額縁は、厚みの薄い作品に適しています。額縁の中にはガラス/アクリル、厚み調節用のシート、裏板が付属しています。
額縁の正面から見たサイズと裏面内寸について
額縁には「カカリ幅」というものがあり、この部分は額縁の中に入るガラスや作品、裏板などを受け止める役割があります。このカカリ部分がある事により、商品ページに記載されている額縁裏面内寸と正面から見たサイズが異なります。
額縁の深さについて
また、額縁は形状によって深さが異なり、ガラス/アクリルと裏板を除いた部分が「額装可能な作品の厚み」となります。通常は「額装可能な作品の厚み」以上の厚みのものを額装する事ができません。深さの部分には調節用のシートが入ります。
作品の質を保てるうえに、色彩やデザインで作品の魅力を引き立てることもできるマット。以下では、作品をより魅力的に飾るためのマットの活用例をご紹介します。
マットそのものを作品に
作品を飾るのではなくマットそのものを作品にします。窓抜きしていないマットのうえに窓抜きしたマットを重ねれば、マットがシンプルで個性的なインテリアに変身!
多窓にしてみる
複数の窓を開けて、1枚の額に複数の写真や絵画を飾ります。1枚の額縁だけで、華やかな印象を与えます。タテヨコを均一に揃えずランダムに窓抜きすれば、空いたスペースでコメントやデコレーションを楽しむこともできますよ!
マットの幅を広くする
あえて、作品に対して大きめな額縁を選び、マットの幅を広くとります。無地の部分が多いことで、作品のインパクトが強くなります。飾る作品が小さい物でも印象に残る飾り方です。
複数のマットを重ねる
2枚以上のマットを重ねて飾ります。小さく窓抜きしたマットのうえに大きく窓抜きしたマットを重ね、それぞれの色を生かすように配置すれば、色の組み合わせによって作品の印象も大きく変わります。